多施設・多科受診 
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多施設・多科受診  

在宅で治療を行っている人は、本人や、その家族の意思によって複数の医療機関を受診することができるため、介護施設を含めた複数の施設や多くの科を受診することにより、薬が重複してしまったりすることが多く報告されているようです。こういった人たちに向けて、“かかりつけ薬剤師”制度というのが近年開始されたのはご存知でしょうか。この制度は、患者が任意に特定の薬剤師と契約をし、当該患者の薬物治療に対して責任をもつ担当者となる制度とされ、患者が医療機関に掛かった時の情報整理をするだけでなく、他の医療機関からの問い合わせに契約薬剤師が責任をもって情報を通告する窓口という機能もあるようです。 薬の飲み合わせが原因で、患者が何らかの症状を訴えているにも関わらず、さらにその症状を抑えるために薬剤が処方される点についても、在宅患者の場合は特に留意する必要があるでしょう。追加された処方の開始時期と症状の発現時期との関係性を一つ一つ確認することにより、このような状況を予防することができるでしょう。 さらに、患者自身の意思によって鎮痛薬や便秘薬,睡眠薬などを複数の医療機関から処方を受け、意図的に薬手帳からの記載を回避し、医師や薬剤師に伝えていないこともあるようです。医薬品の過剰服用は薬物有害事象につながることを多くの患者に対して広めていく必要があるでしょう。また、医師を目指して医療関係でアルバイトをしている若者からも、あらゆる機関を利用して情報発信してもらうというのも期待できるのではないでしょうか。 結婚に伴い、両親の面倒をみたり、自分たちの健康や老後、また、子供の健康などについても、日ごろから医療的な知識にもアンテナを張るというのは大切かもしれません。

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薬の重複処方
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薬の重複処方

病院へ入院する時や介護施設入所時などには、ポリファーマシー高齢者の処方薬すべてを確認できる良い機会であると言えるでしょう。現在の日本の医療制度は、複数の医療機関に同時に掛かることが許されているため、異なる複数の医療機関から同じような作用の薬が処方されることは多くみられるようです。重複薬として頻度の高い薬物としては、向精神薬や消化性潰瘍治療薬が代表的であり、医療機関を一つに絞ることが一つの解決策ですが、やむを得ず複数の医療機関に通院する必要がある場合には「診療情報提供書」を利用して重複処方が起きないよう調整することが重要でしょう。また、鎮痛目的の薬物や睡眠薬のように理由がわかりやすい薬物に関しては、患者自身や、その家族に対して重複処方によって薬物有害事象がおきることを説明し、積極的に薬手帳を活用するように教育する必要もあるのではないでしょうか。ある調査によると、薬手帳は70歳以上の約95%が受診時に持参し、医師が重複処方の予防に役立てているという報告があるようです。次の段階として、考えられるのは情報を共有するために電子媒体でデータベース化することが理想ですが、システムの導入や維持費が高額であるため、なかなか進まないのが現状のようです。肝細胞癌のため入院している73歳の男性は、放射線科での治療が行われた際、泌尿器科との重複処方が確認されたという例があるようです。重複処方が発生した理由は排尿時の痛みを患者が訴えていたためで、放射線科も泌尿器科も抗菌薬を処方したとのことでした。また、排尿時以外での疼痛の訴えはないにもかかわらず、鎮痛薬が処方されており、患者の腎機能低下および肝機能低下に疑問を持った病棟薬剤師が、服薬している薬の見直しを行ったところ、重複処方が発見されたようでした。その後、医師との相談により、減薬が行われたそうですが、残念ながら、このような例が実は少なくないというのが現状でしょう。結婚に際して医療から離れてしまったけれど復帰を考えているという人も、近年、医師求人も多いため、知識を集めておくことは重要と言えるかもしれません。

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