最近話題の過払い金請求では、裁判になるケースも多くあります。その解決方法の１つが和解です。
ですが和解をしても、過払い金はすぐに返還されるわけではありません。業者の財政状況によって、遅れることがあります。貸金業者が過払い金があることを認めても、なかなか返還までこぎつけられないというケースが増えているのです。
大手の貸金業者ではほぼ無いようなのですが、中小貸金業者には判決が出ても財産がないため過払い金を支払うことが出来ず、判決がただの紙切れと化すことがあります。
実例では、財政上の理由から過払い金の返還は１年後から開始し、それも２年以上の分割でないと和解が飲めないと言ってくる貸金業者がいました。結局和解は決裂し、判決では過払い金を支払うように命じられたのですが、貸金業者は不服として控訴しました。
結果として、取引履歴の開示請求から１年以上経っても高等裁判所での控訴審の争いは今も続いています。裁判は確かに解決のひとつの手段ですが、裁判だけでは解決に至らないこともあるということを覚えておいたほうが良いかもしれません。